A flower for men.
「男性にとっての花」がコンセプトの新しいメンズフレグランス。
KENZOの代名詞となるようなメンズフレグランスを創りたい。
そういったモチベーションからKENZOPOWERのクリエイションは始まりました。
そして、その答えとして、「強さ」と「繊細さ」を併せ持つ男性像を表現し、通常、女性のためのモチーフとして使われる「花」を用いたのです。
KENZOPOWERを創っていくプロセスは、再度、自分たち自身で、KENZOというブランドのアイデンティティを見つめなおすプロセスでもありました。
そのときに、ブランドを形づくる核として厳然とあったのが「花」でした。
とても小さな存在でありながら、人の心を動かす力を持った存在でもある「花」。
KENZOは、「花」を、あらゆるプロダクトや場面で、自然と、大切なモチーフとして使ってきていたのです。
今回のフレグランスのモチーフとして、「花」が選ばれたのは、必然的な流れであったと言えるかもしれません。
TOKYO BY KENZOで佐藤可士和さんとパトリックが仕事をしたときは、言語の違いを飛び越え、感覚での会話が頭上を飛び交っているような、そんな感じでした。
可士和さんは日本語で話し、パトリックは英語で話し、でも、同じポイントで腑に落ちて、分かりあっている、というように。
今回、ボトル/パッケージデザインを手がけてくださった原研哉さんとパトリックの仕事は、そのときと全く異なるものでした。
一つひとつの作業や意志決定にロジカルな理由づけがあるように見えた原さんと、直感やひらめきを頼りに仕事を進めているように見えたパトリック。
全く異なる個性に見えた彼らのメールのやりとりは、当初、膨大な量となっていました。
ところが、KENZO POWERで表現したいものを共有し、それを最も美しい形で表現しよう、という、主観的な要素が多分に含まれるクリエイションを、途中から、原さんもパトリックも存分に楽しみ、そして、お互いが深く納得する着地点に行き着いていたのです。
原さんは、完成したプロダクトに触れて、こう言いました。
「ボトルに香りが入ってきた」
ボトル=香水の容れ物、というのではなく、具体物に由来していない、このフレグランスの香りが、ボトルののりしろの部分に入ってくるような、ボトル自体が香るような、そういう感じがして、実感が沸いてきた、と。
そのときの原さんの表情は、少年のようでもあり、自分の子どもを見る父親のようでもあり、それを見ていた私たちスタッフは、とても嬉しく、とても光栄で、そして、とてもうらやましく感じたのでした。
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「白」 原研哉展 ギンザ・グラフィック・ギャラリー
KENZO POWERのパッケージデザインを手がける原研哉氏の展示。
余分なものをなくすこと、そして、ものの本質を知ろうとすることへの静かな洞察。
本質のみに還元されることによって生み出された数々の作品を、「白」というひとつの美意識あるいはコンセプトを通して振り返ることで、デザイナーの思想の核心に触れる。
【会 期】2008年10月7日(火)~10月31日(金)
【時 間】午前11時~午後7時(土曜日は午後6時まで)
【休 館 日】日曜・祝祭日
【会 場】ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
【入 場 料】無料
【お問合せ】03-3571-5206
■トークイベント
日時:10月19日(日)20:00~21:00
会場:SPBS(SHIBUYA PUBLISHING&BOOKSELLERS)
出演:原 研哉氏 × 幅 允孝氏
幅 允孝氏(はば よしたか)プロデュースの出版社&書店という不思議な空間にてトークイベントを開催いたします。
※満席につきトークショーご予約受付を終了いたしました。
■ギャラリートーク
日時:10月23日(木)18:30-20:00
会場:アップルストア銀座 3Fシアター
出演:原研哉氏 定員84名。
※満席につきギャラリートークご予約受付を終了いたしました。
※10/25(土)にgggギャラリーの5階にて
追加のギャラリートークを行うことになりました!!