BRUTUS TRIP

あのBRUTUSから、誕生した新しい雑誌。

『日常を離れ、どこか特別な場所に移動する行為、それがTRIP!

その視線の先に見えてくる「人物」「音楽」「アート」「スポーツ」「文学」「ビジネス」等々を切り取るのがこの雑誌。』

「TRIP」を辞書で調べれば、「旅、短い航海、遠足、つまずき、軽快な歩み、幻覚・・・」そんな意味があります。

ジャーニーでもなく、トラベルでもなく、トリップ、というところが、この雑誌のミソかもしれません。

それは、まったくもって、今の旅ブームに乗っかった旅行雑誌にあらず。

登場人物、トピック、作品、どれをとっても、まさに、日常から「トリップ」させ、脳みそにワクワクとして刺激をあたえてくれる存在そのものであります。

それにしても、普通の雑誌からすると、かなり有り得ないつくりをしている雑誌です。

まず、かなりの大判。

そして、テーマが変わるごとに贅沢につかわれた、文字のない、「絵」だけのページ。

縦書きと横書きの入り混じった記事。

雑誌だけでなく、あらゆるビジネスのシーンで、こういう、今までやられなかったことを、(本当は色々あるかもしれないけれど)軽やかにやってのけるものが有るのは、とても素敵なことなのではないか?と感じたりします。

おもしろいのが、「THE LONG ROAD」。

毎号、今もまだ現役の「LONG ROAD」を歩んできた人の、人生を振り返った「今」のインタビューと年表を載せてあります。

編集長の石渡さん曰く、「その人のやってきたこと、歩んできた歴史を一度紐解いて、その軌跡を辿ってみる、というのが、結構大切」。

最初は、「90歳以上の人を探そう」というプロジェクトだったとか。

それにしても、80歳を超えた現役マンたちの話すことは、趣味やシャレの話も、今、まさに、日常の壁にぶつかり、悩み、あがきながら、前へ進もうとしている我々若輩者にとっては一大事のことも、全部、いっしょくたに達観してしまい、かなり大変な出来事も、上質なコメディーを観ているかのようなタッチで語られているのが、とても面白いです。

そして、そこには、やはり、我々若輩者からは、到底、かなわない凄味があったりします。

こういうページも「トリップ」ならではなのではないでしょうか。

今回の号に、KENZOも取り上げていただきました。

今年、KENZOは20歳。

日頃、先を見ながら仕事することの多い私たちも、一度、立ち止まって、自分たちの歩んできた道を紐解きつつ、その道の先にある、これからのプロジェクトを見据えてみました。

全10ページ!のキーとなっているトーンは、20周年を記念し、高田賢三さんのスピリットや70年代をオマージュして創られた「ピース アンド ラブ バイ ケンゾー」のパッケージ。

あの時代を思い起こさせるサイケデリックな柄も、「トリップ」を彷彿とさせるのでは!?

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