茶の葉

お茶をゆっくり楽しむお店。

お茶の持ち味を、ソフト・マイルド・ストロングという風にシンプルにわけていて、むずかしく考えずにお茶の素材を楽しむことができます。

「茶の葉」のお茶の入れ方は、お茶問屋さんの入れ方にならっているそうです。それは、お茶問屋さんが、お茶の葉それぞれの持ち味を瞬時に見極めなければならないため、お茶の持っている味を手早く引き出す方法でお茶を入れて試飲をし仕入れているので、つきつめていくと、現代の人たちが簡単に気軽にお茶を楽しむことを考えたら、この入れ方が一番合理的だ、と考えたからなのだそうです。

その入れ方は、コマのまわし方に共通しています。

お茶の苦味や甘みやうまみは、茶葉に異なった形でからみついているらしいのですが、急須をまわすことによって、その遠心力でそれぞれの味を茶の葉から引き出します。まわし方の速さで、引き出される味の種類も変わるので、茶の葉の持ち味によって、速くまわしたり、遅くまわしたりするのです。

お茶を、お刺身のような生物(なまもの)のようにとらえて、持ち味をじっくり味わうのが、「茶の葉」の楽しみ方です。そして、茶の葉の空間で、お茶をいただくと、なんとなく気分もゆったりとやわらかくなるから不思議です。

KENZOのスタッフ全員で、一度、「茶の葉」の講習会に出かけ、お茶の入れ方を習いました。それは、普段、自分達が入れていたお茶が、何の味もない「お湯」だったことに気づかされる衝撃(?)の講習会でしたが、それだけでなく、その空気感全体に、なにか感じるところがありました。

今回、KENZOKIのイベントを松屋の銀座店で行いましたが、そのとき、KENZOKIのアームインアームをご体験いただいた方に「茶の葉」のチケットをお渡ししました。「茶の葉」は普段は企業と組んだりはせず、徹底的に独自の空間を大切にしていらっしゃるのですが、今回、無理をお願いしたところ、快く相談にのっていただきました。

あの、やさしい空間がKENZOKIとゆるやかにつながったことが、とても嬉しいです。

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