KENZOAIRのボトルをデザインしたイタリア人の女性彫刻家。
彼女の彫刻は、ガラス制作の工程で、どんな小さな泡や亀裂も逃さない高度な技術と絶妙な色使いで、コンテンポラリーアート界ではもちろん、地元の職人達の間でも最も才能のあるアーティストとして賞賛されている。
実は、彫刻家がフレグランスのボトルをデザインするというのは大変珍しいことで、今回のボトル製作は、彼女にとっても、もちろん、はじめてのプロジェクトだった。
そのきっかけとなった、彼女とKENZOの出会いも、とても運命的であった。
KENZOAIRの製作に、並々ならぬこだわりを見せていたクリエイティブ・ディレクターのパトリック・グエージは、ボトルデザインを依頼する相手を長い間、探しつづけていた。
その時、偶然、見つけたのが、新聞の隅にあった彼女の記事。
"air inside"というコンセプトで作品を手がける彼女の作風に魅了されたパトリックは、KENZOAIRのボトルを作れるのは彼女しかいない、と直感。そのまま、いわゆる「飛び込み」で彼女に製作を依頼したのだ。
そうやって出来上がったボトルは、今までの概念を打ち破る、まさにパトリックの思い描いたKENZOAIR感を体現する、完成度の高い作品になった。
